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「ひとまず鬼泪山はあんたい」となりました‼

鬼泪山の国有林からの山砂採取に反対する市民の会 宮 則夫

皆様もご承知のように、富津市鬼泪山国有林からの山砂採取については、2008年採取6業社より県議会に請願が出され「県土石採取対策審議会」(以下、土石審)の審議を経て、2010年12月県議会において森田知事の答弁により採取は不可能となっていました。

しかし、採取業者は2025年8月熊谷知事あてに「国有林からの山砂採取について 要望書」を出していることが明らかとなり、私たち「鬼泪山の国有林からの山砂採取に反対する市民の会」(以下、市民の会)は活動を再開しました。

2026年8月5日知事宛「鬼泪山国有林からの山砂採取を認めないよう要望します」(別記)を提出し、対県交渉を行い、県商工労働部産業振興課資源対策室 淺井 重雅 室長より「県の立場は変わっていない」旨の回答(別記)があり、山砂採取は認めないことを確認できました。

「ひとまず鬼泪山はあんたい」となりました。

しかし、生コン用の骨材は枯渇しており、採取業者は諦めてはおらめず、自民党国会議員などを通じて今後も国・県に働きかけると思います。「市民の会」は地元で監視や情報収集等を行っていきます。

山は消え、地殻が8㎝隆起

千葉県は日本一の山砂採取県で富津・君津市が中心です。羽田空港や扇島(川崎市)などの大規模な埋め立てや高層ビルの骨材として利用されてきました。山砂は、森林を伐採し、表土を取り除き、大型重機を利用し、大規模に採取されており、地形は激変し、森林の持つ環境保全、土砂災害防止、水源涵養機能を失い、地下水枯渇や自然災害の誘発、景観破壊等をもたらします。

鬼泪山の西に連なっていた浅間山(約200m)は、大手ゼネコン業者により山砂を大量採取され、ベルトコンベアで新舞子海岸沖まで送られ船積みし、扇島埋立や東京湾横断道路建設用として使われ、山は消え、地域の地殻が8㎝も隆起したといわれます。採取跡地は砂地のため植林しても樹木は育たず、跡地を進出企業の住宅団地からナショナルトレーニングセンター等の話題が出ましたが実現せず、現在は広大なソーラー畑となっています。

鬼泪山は宝の山

鬼泪山(309m)は鹿野山の西隣(東京湾側)に連なり、鹿野山マザー牧場は鬼泪山にあります。その名は、ヤマトタケルの征服伝説から生まれたとされ、地元中学校(現、廃校)の校歌にも登場していました。

旧佐貫城主の所領となっており、地元村落の入会地ともなっていたようです。明治維新後、国有地となり森林造成され、現在は大半が豊かな国有林となっています。

2010年2月の「土石審」で山田利博 委員(東大大学院教授)は鬼泪山国有林104・105林班等(140ha)の便益は「年間4億円あまりになる」と発言されました。

豊富な水源となっており、地震や干ばつによる凶作に悩む地元の名主らにより「関山用水」が計画され、佐貫城主の特別の許可を受け、城内三の丸を通り、灌漑用水として文政5年(1855)に完成しました。「関山用水」は現在も灌漑用水として広く利用されています。水源地付近には多数の井戸(大佐和井戸)が掘られ、現在も富津市の水道水源となっています。佐貫地区では多くの家庭で井戸水を飲料水(美味しい‼)として利用しています。(おかげで我家のコーヒーもうまい⁉) また、富津市の「災害時協力井戸」として22個所が登録されています。

山砂は採取業者が主張するように首都圏の社会資本整備や地域の雇用創出等に貢献してきた事は否定しません。しかし一度取ってしまえば「おしまい」です。

自然と共存し、末永く活用するのが一番だと思います。

ベルトコンベアで大量採取・輸送された浅間山(一部鬼泪山)

《別記》

2026年8月5日要望「鬼泪山国有林からの山砂採取を認めないよう要望します」 千葉県の回答(口頭)県商工労働部産業振興課資源対策室「淺井 重雅」室長 千葉県は、昭和の時代より、基本的な方針が示されております。県民の財産である国有林が、自然環境保全の観点から重要なものととらえ、基本的には国有林からの山砂採取は認めないという方針を持っています。その中で、国有林からの山砂採取は、本県の発展に関連の深い公共性の高いプロジェクトに使用する場合のみ認める、という考え方で取り扱ってきておりまして、今もこの考え方は変わっておりません。現在ではそのようなプロジェクトは見当たりませんので、取り扱いは変わっておりません。皆さまにはこのような状況であることをご承知いただければと思います。
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